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妄想サンバ

助走をつけた妄想がやがて暴走していく文章になる

俺も救われるだろうか?

 昨日と今日でフォロワーと会って飲み会をしていました。シェアハウスをやっているフォロワーがおりまして、その人によると名古屋から上京してくる人、そしてフォロワーの大学の先輩(僕は面識があります)二人も参戦するとのこと。男公的抑圧、このメンバーで武功を残さぬ訳にはいかぬと張り切って飲み会へと向かったわけです。

 秋葉原でフォロワー二人とふらついた後、荻窪のシェアハウスへと向かいます。といっても飲み会は8時からの予定で、フォロワーの雑事を手伝ってもまだ二時間以上時間があり、しかも予定の八時には俺以外誰一人も間に合うことがなく、ようやく九時に名古屋からの人が来る始末。

「お、セックス野郎じゃん。俺等よりもセックスを優先した野郎じゃん」

 一応言っておくと初対面の年上です(一応Twitterのフォロワーではありますが)。僕はあまり年上をリスペクトしない傾向にあり(これを一般的に粗相と呼びます)、この日もそれを炸裂させたわけですが、流石に付き合いの長いフォロワー(面倒なので荻窪のシェアハウスのフォロワーをY、名古屋から上京したフォロワーをEとします)なので、俺のひょろひょろパンチとかわしてカウンターを打ち込む。

「童貞野郎のルサンチマンか? 惨めな人間だな」

 このやり取りで大体僕達がどういう人間でどういう関係性なのか分かってもらえると思います。

 Eは実は名古屋から遠路はるばる東京へやってきたのはわけがあり、彼のフォロワーとセックスするためらしく、そのことを喜々として話すのです。しかし俺も人間公的抑圧、かつては心優しい人と呼ばれた情が働いて渋々聞いてやります。

「今日は三発イッた」

 胸のあたりにむかむかとした気持ち悪いものがうごめきます。逆流性食道炎でしょうか?

「それで女の子は何回イッたの?」

 せめてもの介錯と思って俺が刀を振り出すと、

「え? なんかよくわからないけどメッチャイッてた」

「でもお前女の子がリアルでイクところ見たことねえじゃん」

「え? いやでもリアルで喘いでたよ」

 演技だよ! それは女の子の気遣いだよ!

 そう言いたいところをグッとこらえるためコーラを一気飲みしてタバコに火を点けました。本当の愛はどこにある?

 

 そんな話をしていたらYの先輩であるSさんが到着。もう一人Iという人がいるのですが後でLINEを見てみたら寝ていたようなので今度飯をたかることにします。

 SさんとEは今日が初対面ということでまずは自己紹介から。この時点でEはもう信じられないほど酔っており、部屋の窓から放尿を試みる始末(けしかけたのは俺ですが)。SさんはあろうことかEのオフパコ話に興味津々で、語られることのなかった一回目のオフパコに話はつながっていきます(実は三回イッたオフパコは二回目のオフパコだったんです)。

「そんでェ……一回目はね、俺結構いい雰囲気だったんですよ。一回秋葉原の金の蔵で酔わせた後に、ハブいってカルーアミルク飲ませて、そっからホテル行こうとしたワケ」

 これを人は完全犯罪と呼びます。

「で、金の蔵の時点でかなり彼女が酔っててね、なんか俺にもたれかかる感じで座ったり、彼女酒弱いのかすぐ寝ちゃうんですよね」

「ほんで寝たらどうするんですか?」

 Sさんの質問に、Eが満面の笑みを浮かべます。どうやったって鳥肌が立つのを抑えきることが出来ない俺。

「こうやってね……頭をポンポンと」

 泡拭いて倒れるかと思いました。これ、サイコホラーではないでしょうか? 2017年で一番戦慄しました。

「は、ハァ……オオォ……」

 Sさんも引いてます。Yも引いてます。地獄への扉が開く音って実際には聞こえるんですね、みなさんは聞いたことありますか? 集団が一斉に息を呑んだらその合図です。

「その後オレはホテル行きてえの、早くホテル行きたいの。でもさ、ホテルの場所が分からない。まず秋葉原のホテルってねえのよ。だからハブに行くことにした」

 完全犯罪と言ったことをお詫びして訂正せねばなりません。この人ただのアホだ。

「そんでハブ行って飲んでたら、彼女がいきなり足を絡ませるワケ。オレも股に手を伸ばす。そしたら彼女がオレにキスするわけ。ベロチューだよ? もうオレ勃起止まんないしさ、これは絶対に落ちたなって」

 相対的な観念の話は非常に話が難しくなるので厄介ですが、この場合、一般的に言うと落とされているのはむしろEです。

「もう我慢できなくなっちゃって、ホテル行こうって。そしたら彼女何て言ったと思う? 私、生理なのって」

 犯罪にかけられてるのもお前じゃねえか!

「でもそこで大人しく引き下がったらあまりにも情けない。オレは意を決して食い下がる。それでもホテル行こうって言う。そうしたら彼女、ついに折れてオレは念願のホテルに行くわけだ……」

 ここから先の話はあまりにも汚いので書くことをためらいました。つーか書きたくないです。気が向いたら書きます。

 こういうバカな人間の話を聴きながら、俺は思うわけです。「俺って救われるのかなあ……」北方謙三が乗り移ったEは叫びます。「女とヤれば世界が変わる! オレは本当の愛を知った!」

 Twitterのフォロワーとの性行為を通じて本当の愛を知った気になっている23歳大学五年生の受難はまだまだ続きそうだということだけは手に取るようにわかりました。